新台湾入門⑥「台湾の国際地位」

6.台湾の国際地位

前述の通り、残念ながら台湾は国際的には独立した主権国家としては認められていません。
1928年に蒋介石の国民党により中国大陸の南京に樹立された南京国民政府が中華民国
の始まりですが(1912年から1928まで、北京政府と呼ばれた、孫文を臨時大統領とする中華民国が存在しましたが、これに関しての説明は割愛します。)、
下関条約により、清国から日本が台湾の割譲を受けた1895年には影も形も無かった中華民国が、
台湾は中華民国の一部であるとして大東亜戦争終結のどさくさにまぎれて不法占拠を続けている
だけであることは周知の事実です。
ましてや、大東亜戦争後の1949年に建国された中華人民共和国の一部で有ろうはずがありません。

台湾が、大東亜戦争における主占領権国である米国の、列島第一区に属する未確定領土である
ことは、中華民国と中華人民共和国を除く世界中の殆どの国や国際法学者が認めています。
しかし、別な意味では台湾の実態は国家としての条件を全て備えた立派な主権国家である、
ということも認められています。
私たち日本人もどちらかといえば台湾をその様に捉え、認識しているのではないでしょうか。

この相反する理論がまかり通る理由は軍事クーデターにより政権が樹立された国々に共通することで、
民衆の意を反映しない軍事クーデターによって樹立された不法政権は、それを合法的な政権に移行
させるために選挙を実施し、民衆の意が反映された政権に姿を変えていきます。

これを台湾に当てはめると、不法に台湾を占拠した蒋介石の国民党が1948年から1987年まで
実施した戒厳令の後、国民党以外の政党が合法的となり、ついには1996年、国家元首である
台湾総統までもが国民の直接選挙によって選ばれることになり、今や、少なくとも表面的には国民
の意思が反映された民主主義国家の態を成しています。

したがって、前述の相反する両論がまかり通る状態となっているのですが、本当にそうでしょうか。
確かに国民党は他の政党を認め、国民による選挙も実施しました。
しかし、蒋介石の国民党が不法に占拠したのは米国が主要占領権を持つ土地であり、
米国の未確定領土であったはずです。
ということは、とりもなおさず米国の領土を侵害しており、もともとそこにあった政権を倒して君臨
しているのではありません。
ただ、もともとそこに住んでいた住民を支配下に置いただけであり、米国の暫定領土の住民に選挙を行わせたところで米国の主権はいささかも揺るぐものではありません。
ただ単に自国の暫定領土の不法占拠に対して米国が軍事力を行使して排除しなかったに過ぎません。

これが米国のいずれかの州に起こった事であれば米国は即刻軍事力を行使して排除したことでしよう。
仮にアラスカ州を誰かが不法占拠した場合、米国は軍事力でこれを排除するでしょうし、万一軍事力を
行使せず、見て見ぬふりをしたとて、不法占拠した人間がアラスカ州で選挙を行っても、これは民主的な
方法で成立した政権とは誰もが認めることはありません。
台湾の現在はこれに相当するのではないでしょうか。

蒋介石は排除されないことをいい事に、米国の暫定領土を不法に占拠していたのです。
2008年までの民進党政権も国民党の後をついで米国の暫定領土を不法占拠している片棒を
担いでおり、この様な政権は砂上の楼閣にすぎません。
台湾が本当にしっかりとした土台の上に国づくりをするためには米国の承認なしには有り得ないのです。

 
 今、台湾では一部の方が中心となり、米国に対して、前述の台湾の地位を確認するための訴訟を起こしています。
米国の連邦裁判所がこれらのことを正式に認めれば台湾の国際地位確定のための方向が明確になり、大きく前進することでしょう。
しかし、何よりも大事なことは、台湾の人々が、台湾人による台湾人のための国を創ろうという気持ちです。
多くの台湾の人々が真剣にそれを望んでこそ、初めて道が開かれるのではないでしょうか。

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